スマートフォン、タブレット等のIT端末の普及により、いつでもどこでも手軽にインターネットやメールを利用できる環境となったが、便利であるがゆえに会社支給機器の私的利用、情報漏えいや個人所有機器による就業時間外の業務遂行など、様々な問題も起きている。労務行政研究所では、企業の人事労務・総務担当者を対象に、社員個人が所有するIT端末の業務上使用と、会社支給機器の私的利用や管理方法について調査を行った。

 調査結果(有効回答数294人)によると、業務上使用するIT端末の帰属で、会社支給は、「パソコン」92.5%、「携帯電話(フィーチャーフォン)」83.8%、「タブレット」83.2%、「スマートフォン」72.2%。個人所有は、「スマートフォン」12.0%、「タブレット」11.0%、「携帯電話(フィーチャーフォン)」5.4%の順に多く、両方混在は、「スマートフォン」が15.8%、「携帯電話(フィーチャーフォン)」が10.8%と多かった。

 また、個人所有機器の業務上使用の実態がある企業は23.9%となった。これらの個人所有機器の業務上使用の実態がある企業では、「使用可という内容の規程・ルールがある」企業が38.6%、「規程・ルール等を定めていない」企業が42.9%の一方で、「規程・ルール上、使用不可」とする企業も12.9%あり、使用不可とする規程等がありながら、1割強の企業では個人所有機器を業務上使用していたわけだ。

 個人所有機器の業務上使用の実態がない企業(76.1%)のうち、「規程・ルール上、使用不可」とする企業は61.0%だったが、その理由(複数回答)は、「情報漏えいの観点から」が99.3%、「ウイルス感染を防ぐため」が88.9%、「個人情報流出の観点から」が81.3%の順で割合が高い。次いで、大きく離れて「盗難や紛失した際の対処の手間を掛けたくないから」(20.8%)などの利用が挙げられた。

 なお、会社支給機器の私的利用を認めていないのは、「WEBサイト閲覧」51.2%、「電子メール」58.8%、「SNS」68.7%。また、会社支給機器のモニタリングを実施している企業は57.7%で、その内容(複数回答)は、「インターネット接続状況」、「電子メールの送受信状況」、「機器の操作状況」が多い。会社支給機器を使用した不適切行為について、「機密データの持ち出し・公開」、「個人情報の漏えい」は懲戒解雇処分とする企業が最も多い。

 同調査結果は↓
https://www.rosei.or.jp/research/pdf/000071316.pdf