現在の正社員の過不足状況について、「不足」と回答した企業が45.4%と、企業の4割超が正社員の不足を感じていたことが、帝国データバンクが発表した「人手不足に対する企業の動向調査」結果(有効回答数:約1万社)で分かった。正社員が不足している企業の割合は、6ヵ月前(2017年1月)から1.5 ポイント増加、1年前(2016年7月)からは7.5ポイント増加し、過去最高を更新した。企業の人手不足感は一段と強まっている。

 「不足」との回答企業を業種別にみると、ソフト受託開発などの「情報サービス」が69.7%で最も高く、6ヵ月前から4.1ポイント増加、1年前から9.7 ポイント増加し、7割近くに達した。以下、「家電・情報機器小売」(61.5%)、「放送」(61.5%)、「運輸・倉庫」(60.9%)が6割台となった。次いで、人手不足と感じる企業が5割以上となる業種は、「建設」(59.5%)や「再生資源卸売」(58.1%)など10 業種にのぼった。

 他方、「家具類小売」や「出版・印刷」、「旅館・ホテル」、「繊維・繊維製品・服飾品卸売」、「紙類・文具・書籍卸売」は2割台にとどまった。また、規模別にみると、「大企業」は51.8%、「中小企業」は43.7%、中小企業のうち「小規模企業」は38.8%が不足していた。規模の大きい企業ほど正社員に対する不足感が高く、一段とその傾向が強まっている。そのため、こうした状況が継続することで、中小企業の人材確保に影響を与えている。

 一方、非正社員については、「不足」との回答企業は29.4%となった。6ヵ月前から0.1ポイント減少したものの、1年前からは4.5ポイント増加。「適正」は63.5%で、回答企業の6割を超えていた。「不足」と感じている業種は、「飲食店」が78.0%と最高。次いで「電気・ガス・水道・熱供給」(66.7%)、百貨店やスーパーを含む「各種商品小売」(59.6%)、「飲食料品小売」(56.9%)、「繊維・繊維製品・服飾品小売」(53.8%)が続いた。

 非正社員は、上位10業種中7業種が小売・個人向けサービスとなっており、消費者と直接的に接する機会の多い業種で人手不足の割合が高い。規模別にみると、「大企業」(32.1%)で3割を超える企業が「不足」と考えているほか、「中小企業」は28.6%、中小企業のうち「小規模企業」は27.5%が不足。正社員と同様に、規模の大きい企業ほど非正社員に対する不足感が強くなっており、「大企業」の不足感は一層の高まりを見せている。

 同実態調査結果は↓
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p170804.pdf