東京商工リサーチが8月28日に発表した「合同会社の新設法人調査」結果によると、2016年の1年間に全国で設立された「合同会社」は2万3704社(前年比7.8%増)で、2008年の同調査開始以来、8年連続して最多を更新したことが分かった。2016年の設立法人12万7829社(前年比2.1%増)のうち、18.5%と新設法人の約5社に1社を占めた。構成比も前年を0.9ポイント上回り、過去最高を記録した。

 以前の中小・零細企業の受け皿は「有限会社」だったが、2006年5月1日施行の会社法により「有限会社」が廃止され、新たに「合同会社」が導入された。「合同会社」は「株式会社」より設立時のコストが抑えられ、設立までの手続き期間も短い。また、税制面のメリットも大きく、法人設立時に選ばれやすくなっている。出資比率に左右されず利益配分が可能であるなど経営の自由度が高く、大手や外資系企業の設立も多い。

 2016年の新設法人のうち「合同会社」は前年比7.8%増加したが、急伸した増加率は、2014年の36.5%増から一転して2年連続して鈍化している。これは、増加をけん引していた「電力事業者」の「合同会社」が、2014年の1821社をピークに、2015年1200社、2016年957社と急減したため。太陽光関連事業者が同一所在地に複数の「合同会社」を設立するケースが多く、太陽光バブルの終焉と同時に、勢いが沈静化している。

 業種別でみると、社数のトップは「不動産業」で4478社(構成比18.8%)。2014年(2647社)、2015年(3755社)と年々増加をたどっており、マイナス金利を背景に貸家などの不動産投資に積極的で、相続税対策を含めた不動産業進出に「合同会社」が選ばれているようだ。一方、減少が目立ったのは「電気・ガス・熱供給・水道業」で前年比20.3%の減少で、太陽光バブルが弾け、減少傾向が顕著になっている。

 都道府県別では、最多は「東京都」の7937社(前年比4.4%増、構成比33.4%)、次いで「神奈川県」の1766社(同6.3%増、同7.4%)、「大阪府」の1539社(同14.3%増、同6.4%)の順。33都道府県で前年を上回り、増加率のトップは「富山県」の前年比46.6%増、次いで「秋田県」38.6%増、「石川県」の34.4%増と続く。一方、減少率では、「山梨県」の35.1%減を筆頭に、「熊本県」が31.0%減、「鳥取県」が21.6%減の順だった。

 同調査結果は↓
http://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20170828_01.html