経団連が、会員企業等を対象に2016年9月末現在で実施した「退職金・年金に関する実態調査」結果(有効回答数283社)によると、標準者の退職金額は、いずれの学歴区分においても勤続年数・年齢の上昇に伴って増加し、「管理・事務・技術労働者」の60歳・総合職で大学卒が2374.2万円、高校卒が2047.7万円となっている。標準者退職金とは、学校卒業後直ちに入社し、その後標準的に昇進・昇格した者を対象に算出した退職金をいう。

 「管理・事務・技術労働者(総合職)」の大学卒のその他の年齢の標準退職者支給額は、勤続年数10年(32歳)が288.3万、同20年(42歳)が850.2万円、同30年(52歳)が1710.2万円となっている。また、1歳あたりの増加額のピークは、「管理・事務・技術労働者(総合職)」においては、大学卒では勤続年数30年からの3年間で102.7万円/年、高校卒では勤続年数30年からの5年間で93.2万円/年だった

 賃金改定額と退職金算定基礎額の関係をみると、「賃金改定額とは関係なく別建てとなっている」とする企業が増加傾向にあり、2016年は80.2%と初めて8割を超えた。別建てとする企業のうち、「ポイント方式(点数×単価)」採用が81.6%にのぼる。ポイント配分割合は、各勤続年数・年齢において、おおむね「資格・職務要素」が7割弱、「年功要素」が2割弱、「考課要素」が1割程度の配分という従来の傾向に大きな変化はない。

 退職金制度をみると、「退職一時金制度と退職年金制度の併用」とする企業割合が最も多く、多少の変動はあるものの、7割前後で推移しており、2016年調査では71.7%。このほか、「退職一時金制度のみ」は13.4%、「退職年金制度のみ」が11.7%。退職年金制度の種類(複数回答)をみると、「確定拠出年金(企業型)」が57.4%で最多、「確定給付企業年金(規約型)」が50.2%、「確定給付企業年金(基金型)」が26.7%の順だった。

 確定拠出年金のマッチング拠出導入状況をみると、「確定拠出年金(企業型)」におけるマッチング拠出(事業主掛金を上回らない範囲で、加入者である従業員も掛金を拠出できる制度)については、近年着実な増加傾向にあり、「導入済み」が35.8%(2014年30.2%)、「導入する方向で検討中」が12.7%(同14.1%)となっている。なお、「導入の考えはない」は45.1%(同47.7%)、「その他」は6.4%(同8.1%)だった

 同調査結果は↓
http://www.keidanren.or.jp/policy/2017/041.pdf