国土交通省は、2018年度税制改正要望において、次世代の観光立国実現のための財源の検討を盛り込んだ。検討対象には「出国税」を掲げている。本年6月9日に閣議決定された「未来投資戦略2017」では、財源の検討に当たっては、「他の観光先進国の取組みも参考にしつつ、観光立国の受益者の負担による方法により、観光施策に充てる財源を確保することを目指す」としていた。

 施策の背景には、「明日の日本を支える観光ビジョン」(2016年3月30日決定)における目標値の達成がある。例えば、「訪日外国人旅行者数」は2016年の2404万人から、2020年に4000万人、2030年には6000万人を目指す。要望では、諸外国では出入国、航空旅行の際に外国人旅行者や出発・出国旅客から租税・手数料を徴収している例が見られるとして、オーストラリア、韓国、アメリカの取組み例を示した。

 オーストラリアでは、航空・船舶による出国旅客に対して60豪ドル(5030円)の出国旅客税を課税。韓国では、出国納付金として、航空・船舶による出国旅客に対して航空利用、船舶利用の区分により徴収し、航空利用の場合1万ウォン(980円)を徴収。また、アメリカではビザ免除国からの渡航者に対し、電子渡航認証制度に基づく申請手数料として14ドル(1550円)の申請料を徴収している。

 国交省の改正要望では、そのほか、外国人旅行者向け消費税免税制度の拡充が盛り込まれている。免税販売の下限金額の判定に際し、「一般物品」と「消耗品」の合算が認められることで、外国人旅行者の利便性が向上し、地方も含めた免税店数の更なる増加と外国人旅行消費のより一層の活性化を図る。「明日の日本を支える観光ビジョン」では、訪日外国人旅行消費額を2020年8兆円、2030年15兆円とする目標値を掲げている。

 現行の外国人旅行者向け消費税免税制度では、免税販売のためには、「一般消費」と「消耗品」それぞれで下限額の要件(5000円以上)を満たす必要があるが、他方、外国人旅行者からは、商品購入時の「一般消費」と「消耗品」の判別が難しい等の不満の意見が多数寄せられているという。そこで、免税対象要件について、「一般物品」についても特殊包装を行う等を条件に、「一般消費」と「消耗品」の合算を認めることを要望している。

 国交省の税制改正要望は↓
http://www.mlit.go.jp/common/001198617.pdf