国税庁が8月31日に発表した2018年度定員・機構要求によると、同年度の定員要求については、(1)税制改正等への対応、(2)租税回避等への対応、(3)調査事務の複雑化等への対応などの観点から、1105人の増員要求を行った。一方で、2018年度の国税庁の定員合理化目標数が1052人であることから、差し引き53人の純増となった。定員が純増となるのは昨年に引き続き2年連続。この結果、要求が通れば2018年度の定員は5万7720人になる。

 主な機構要求をみると、ICT化への対応のため、国税庁の長官官房に審議官を、東京国税局に情報システム部(仮称)を置く。国際化への対応のため、国税局及び税務署に国際税務専門官を置く。調査・徴収事務の複雑化等への対応として、東京国税局に調査第一部次長、徴収部次長、統括国税実査官、特別機動国税徴収官(仮称)を、また、大阪国税局に統括国税実査官を置く。そのほか、国税庁課税部に鑑定企画管理官(仮称)を新設する。

 また、定年後、年金を受給するまでの間の経済的穴埋めとして、国家公務員の再任用が行われているが、一般職員はもとより、いわゆる「あっせん」がなくなったことから、指定官職も再任用となるケースが珍しくなくなった。そこで、これらの職員に対して、再任用短時間勤務職員用ポストとして、国税局に税理士専門官や税務分析専門官、実務指導専門官などのポストを増設するほか、国税広報広聴専門官(仮称)を新設する。

 なお、国税庁が同日に公表した2018年度予算概算要求・要望額によると、緊縮財政のなかで税務行政といえども必要経費を十分に確保することは難しいなか、2018年度は、2017年度当初予算額に比べ0.8%(約59億円)減の約6945億円を求めた。国全体の歳出削減が厳しく求められるなかで、税務行政の一層の適正な執行を確保し、適正・公平な課税の実現や歳入確保の要請に応えるためのギリギリの要求ということになる。

 定員・機構要求は↓
http://www.nta.go.jp/kohyo/press/press/2017/teiin_kiko/teiin_kikou.pdf
 国税庁関係予算概算要求は↓
http://www.nta.go.jp/kohyo/press/press/2017/yosan_gaisan/index.htm