去る2017年4月28日に成立した都市緑地法等の一部改正法の施行期日を定める政令及び改正法の施行に伴う関係政令の整備等に関する政令が、このほど閣議決定され、同制度の施行期日は6月15日とされた。同法は、都市における緑地の保全及び緑化並びに都市公園の適切な管理を一層推進するとともに、都市農地の計画的な保全を図ることで良好な都市環境の形成に資するため見直しが行われ、5月12日に公布されていた。

 今回の都市緑地法等の一部改正法では、都市公園の再生・活性化を目的に、国家戦略特区で認めていた公園内で保育所等の設置を一般化したほか、民間事業者による公共還元型の収益施設(カフェ、レストランなど)の設置管理制度を創設した。また、生産緑地法を改正し、生産緑地地区の一律500平方メートルの面積要件を自治体が条例で引き下げることを可能にし、同地区内で直売所や農家レストラン等の設置も可能とされた。

 減少傾向にある都市部の農地確保等のための生産緑地法の一部改正では、閣議決定された施行令の一部改正で、固定資産税が一般農地並み課税とされたり、相続税の納税猶予の特例などが設けられている生産緑地地区として定めることができる農地等の区域の規模に関する条件を自治体の条例で別に定める場合に従う基準は、300平方メートル以上500平方メートル未満の一定の規模以上の区域であることとされた。

 これにより、これまで税制上の措置が認められなかった500平方メートルを下回る小規模な農地や農地保有者の意思に反して規模要件を下回っていた生産緑地地区についても優遇税制の恩恵が受けられることになる。また、2017年度税制改正では、「面積要件が緩和された改正後の生産緑地地区内にある農地等については、農地等に係る相続税・贈与税の納税有制度の適用上、現行と同様の取扱いとする」とされている。

 所得税法等の一部改正においては、農地等に係る相続税・贈与税の納税猶予制度の要件等は特に見直されていないことから、都市緑地法等の一部改正案が施行されたことに伴い、市区町村の条例で生産緑地地区内の面積要件の緩和が実現することとなる。生産緑地地区の面積要件が引き下げられて、生産緑地の対象が広がっても、相続税等の納税猶予や固定資産税等の恩典を受けられることになるわけだ。