2016年分所得税等の確定申告では、所得税の申告書提出件数が2169万件で2年連続の増加となったが、過去最高だった2008年分(2369万3千件)を8.5%下回っている。それでも2011年分から横ばいで推移しており、こうした2千万件を超える納税者数に対応するために、国税庁は、確定申告における基本方針として、「自書申告」を推進、そのためのICT(情報通信技術)を活用した施策に積極的に取り組んでいる。

 国税庁のホームページ上で申告書が作成できる「確定申告書等作成コーナー」やe−Taxなど、ICTを利用した所得税の確定申告書の提出人員は全体で1335万8千人にのぼり、2015年分より6.0%増加。所得税の確定申告書の提出人員に占める割合は前年より3.0ポイント上昇の61.6%に達した。贈与税の申告でも、提出人員50万9千人のうち71.9%(36万6千人)がICTを利用、その割合は前年分から8.2ポイントも上昇している。

 署でのICT利用は、署のパソコンで申告書を作成して「e−Tax」が427万7千人、同「書面での提出」が44万3千人の計472万人と、前年分に比べ3.1%減少。一方で、自宅などでのICT利用は、「HP作成コーナーで申告書を作成して書面での提出」が412万6千人、「同e−Tax」が55万7千人、「民間の会計ソフトで申告書を作成してe−Tax」が381万人の計849万3千人で同9.8%増と、自宅等でのICT利用が増加している。

 一方、全国拡大後13回目の確定申告となるe−Tax(国税電子申告・納税システム)は、(1)添付書類の提出省略、(2)書面提出に比べ還付金を早期還付、などのメリットを積極的に広報するなど普及拡大に努めた結果、e−Taxでの所得税の申告書提出件数が、前年の842万件から864万4千人へと2.7%増加した。これは、所得税の確定申告書の提出人員の約4割(39.8%)がe−Taxを利用したことになる。

 このように、ICTを活用した施策を推進する一方で、今年で13回目となる閉庁日における申告相談を2月19日と2月26日の日曜日に、228税務署を対象に、税務署のほか合同会場・広域センターの計139会場において実施。これらの会場における両日の相談件数は前年比1.5%増の19万7千件、申告書収受件数は同1.4%増の29万4千件となり、閉庁日対応の効果が十分にうかがえる結果となった。