安倍晋三首相が議長を務める「まち・ひと・しごと創生会議」がとりまとめた「まち・ひと・しごと基本方針2017(案)」には、空き店舗や遊休農地、古民家などの遊休資産を活用することにより、都市・まちの生産性向上や地域の魅力を引き出し、地域の活性化を図るため、空き店舗に対する固定資産税の住宅用地特例の解除措置等に関する仕組みを検討することが盛り込まれた。

 固定資産税の住宅用地特例とは、住宅やアパート等の敷地として利用されている土地(住宅用地)について税金を軽減するもの。特例の内容(価格に特例率を乗じて、本則課税標準額を算出)は、小規模住宅用地(住宅やアパート等の敷地で200平方メートル以下の部分)は固定資産税が「価格×1/6」に、一般住宅用地(住宅やアパート等の敷地で200平方メートルを超える部分)は固定資産税が「価格×1/3」に、それぞれ軽減される。

 また、アパート・マンション等の場合は、戸数×200平方メートル以下の部分が小規模住宅用地となる。併用住宅(家屋の一部が住宅のほか、店舗等に利用されている家屋)の場合は、建物の構造、階数、住宅として利用している部分の割合によって、住宅用地となる面積が異なる。例えば、4階建て以下で居住用部分が2分の1以上である場合は、その敷地全てが住宅用地とみなされる。

 現在、人が住んでいる商店街の店舗は、空き店舗であっても税制上の住宅として扱われ、固定資産税の評価額が最大6分の1に減額されているが、空き店舗が活用されていない「遊休資産」として、減額特例の対象から除外されると、固定資産税が最大で6倍に上昇する。今回の空き店舗に対する課税強化案は、空き店舗のままにしておくと税負担が大きく増えるため、その解消につながるものと期待されている。

 基本方針案では、「年内に結論を得る」としていることから、今回の内容は、早ければ2018年度税制改正大綱の取りまとめに向けた過程で議論される見通しという。